【読書】村上春樹さん「騎士団長殺し 顕れるイデア編(上)」(20220116)
読書 20220116
今日は村上春樹さんの
「騎士団長殺し 顕れるイデア編(上)」
画家の話。財界政界の方々の肖像画を描くことを生業にしてきた主人公。肖像画で稼いだ金で暮らし、その合間に本来描きたい抽象画を描く生活。結婚。肖像画がなかなかの評判を得てくると、本来自分が描きたい絵に対する興味も失ってしまう。
妻から別れたいと言われる。理由は言わないが、他の男に抱かれているらしい。しかし、それが理由の全てではないらしい。そんなところに残りたくないため、男の方から家を出る。あてなく北へクルマで走る。
妻は建築士で、出会ったのは当日付き合っていた彼女の友人だった。妻にも彼氏がいた。双方別れるのは大変だったが無事結婚。実は若くして亡くなった妹の目に似ていたからアプローチした。が、それは妻には言ってない。
久しぶりに自分の絵を描きたくなってきて、流浪の旅に決着。戻ってきて先輩(雨田政彦)に泊まるところを相談。使っていない父親(雨田具彦ともひこ)の別荘を紹介して貰う。
荷物を運び出すため妻に連絡。鏡で見る自分は、ただの物理的な反射にすぎず、本当の自分ではない、と言う妻。
荷物を運びに久しぶりの自宅。すでに他人の家。山の別荘に行き、クルマを購入。駅前カルチャースクールで絵画教室の先生になる。
絵を描こうとするが、何も浮かばない日々を過ごす。酒、オペラ、絵画教室の人妻と抱き合うが、感性は戻らない。別荘主は日本絵画の重鎮。過去から遡り制作してきた絵をみていく。
屋根裏から「騎士団長殺し」と書かれた絵を発見。モーツァルトのオペラ「ドン・ジョバンニ」。これを飛鳥時代を舞台に置き換えた日本絵画だった。なぜ?
肖像画を書いて欲しいと、エージェント経由で突然の依頼。法外の価格を提示。しかし、誰か分からないし、名乗らない。自ら別荘に出向くと言う。
依頼人が来る。山間を挟んだ斜向いの豪邸の住人。謎だらけの白髪男性。肖像画の形式でなくても良く、自由に描いて欲しいとのこと。
デッサンを描きはじめたが、描けない…。白髪男のことを知らなければ描けないと考え、お互いのことを会話。会社経営していたが、売り捌いて金を得て早めに引退した。
肖像画を描くに当たり、まだ白髪男の中心にあるものが見えない。白い大きな屋敷に独り住み、開かずの間を持ち、4台の英国車を保有している54歳の白髪男。
妹は心臓が弱く、中学1で死んだ。それ以来、妹を思い出し妹の部屋で妹の絵を描いた。妹が火葬される棺を思い出し、閉所恐怖症になった。小ぶりの乳房が好き。(妹を性的対象としてと言う意味ではないらしい) 妹が死んでから父親の仕事がうまく行かなくなった。会話も無くなった。
夜中に聞こえる鈴の音。目が覚めると聞こえる。
気になりその場を調べると、祠の裏にある石の塚の下から聞こえていた。
白髪男の肖像画制作が進みはじめた。共に石の塚を調べるよう話し合意。夜中に再度主人公の家にくる白髪男。
白髪男には昔付き合っていた女性がいた。白髪男に結婚意思はなく、相手もそのことは知っていた。女性と最後に会った時、身体を重ねた。その後、女性は別の人と結婚したが死亡し、白髪男に自分の娘だと言うことを示唆する手紙が届く。
またもや鈴の音。主人公は白髪男と共に石の塚を訪れる。やはり大きな石の下から聞こえる。僧侶の入定?春雨物語、雨月物語…
白髪男の知人(造園業者)に頼んで大きな石をどかすことにした。
積み上げられた石をどかし、蓋をとると、下には石室が現れた。降りていくと、仏具の鈴だけがあった。持帰りスタジオの棚に置く。これは始まりにすぎない、と言う白髪男。
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#騎士団長殺し
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